すっかり春らしくなり、陽気と不安でよい曲がたくさんできている。
3月31日の湯島、4月19日の青山で披露できるよう完成度をあげているのだ。
それはそうと、春は別れの季節である。
これは冬の出来事だけど、あるおっさんとの別れを思い出したので、なんとなく書いてみよう、と思う。
もう7年ぐらい前になるだろうか。北区にあったハム工場のバイトで僕らは出会った。
冷凍庫のようにギンギンに冷えた工場内でお歳暮用のハムに紐をかける簡単な作業だが、彼もそこにいて、信じられないぐらいの速さと正確さで次々と紐をかけていた。
体が大きく筋骨隆々、無口で機械的な動きから僕は勝手に
「ハムターミネーター(略してハームネーター)」
と呼んでいた。
(次回へ)