2013年6月27日木曜日

『金星音楽団の一夜。』動画だらけの前夜祭!

ついに明日となりました。小島ケイタニーラブpresents『金星音楽団の一夜。』
特設サイトもおかげさまで好評です、ありがとうございます。
詳しくは特設サイトに書いてありますが、イベント前日の今日はせっかくなので前夜祭的に、出演者の皆さんにまつわる動画をご紹介しようと思います。

まずは金星音楽団に参加する権藤さんとのタワレコインストアの模様。
この「しごとのうた」や権藤さんアレンジでシングルリリースした「フォークダンス」、明日はさらにパワーアップしてやります!



同じく金星音楽団に参加する、めいりんと知久さん。権藤さんプロデュースにより「くもりな」として昨年リリースした名盤のセカンドアルバムから一曲を↓このアルバムには僕もコーラスやタイプライターで参加しています。



サウンドの他に、今回の金星音楽団にとって大事な役割を担うのが、白神さんです。詳しくは実際に見ていただくとして、、これはFESTIVAL TOKYOでの模様。明日は、リリー&ジャスミンとしてのお披露目ライブも! 


こちらはANIMAの1stアルバムより。この曲のデモCDがきっかけで様々なことが始まりました。レコーディング当時を思い出し、感極まりそうですが、、懐かしい!


ANIMAやソロとしてリリースしたレーベルHEADZ。三浦さん(□□□)はHEADZの先輩でもあるのですが、そんな□□□の名曲「メローメロー 」をどうぞ。こっちはもっと懐かしい!


SUBMARINEは動画が見つからなかったので、画像ですが、雰囲気が伝われば幸いです。

ではでは、明日、お待ちしています。

『金星音楽団の一夜。』よろしくお願いします!




2013年6月5日水曜日

窓の外と窓の中【銀河鉄道関西ツアーを終えて】


【窓の外】

朗読劇『銀河鉄道の夜』ツアーが終わった。東京に戻ってきて今日でちょうど一週間である。
旅の疲れはすっかり取れたけれど、まだまだ記憶は鮮明で、いろんなシーンを思い出して胸が熱くなる。よいツアーだった。

それはそうと、帰ってきて窓から顔を出すと、景色がだいぶ変わっていることに気がついた。なんだか緑色多めの世界が広がっている?

どうやらこの前から育て始めたバジルがかなり育ってきたらしい。その隣の紫蘇(しそ)の葉もスクスクと成長している。水菜に至っては、それはもうかなり爆発的な繁殖力で、見てるだけでこっちが恥ずかしくなるぐらいの溢れっぷりである。

そういえば、銀河ツアーの少し前に彼らを間引いたりしたのだった。育ちのいいものを残し、泣く泣く引っこ抜いた。
手元が狂って、育ちのいいものを抜いたりしてしまって、一人複雑な気持ちになったりしたけれど、
そんな試練を乗り越えて、いわば選抜された彼らが、ツアーの間、さらに成長を遂げ、現在、きらきらと目の前で光っていた。

感動と同時に腹も減ってきたので、料理に使おうと、成長した彼らをひとつひとつ捥ぐ(もぐ)ことにした。
もいだ瞬間、バジルはバジルの香りが、紫蘇は紫蘇の香りがスーっとした。

香りがするのは当たり前なのかもしれないが、僕はとても驚いた。匂いで感動するなんて初めての経験かもしれない。
これが漫画なら、それこそ、香りがキラキラと散らばっていくようなエフェクトを付けたいぐらいの、いい匂い。

というか、いわゆる普通のバジルの匂いだと思うので、今までも嗅いだことあるはずなのに、なんというか、胸にくる。
バジル、バジル、そうか、これがバジルの匂いなのか!!

僕はいまだかつて、香りとかそういうものに興味をもったことがなかった気がする。
さすがにうんこの匂いとかは嫌だけど、とりたてて好きな匂いもなかったし、こだわりもなかった。

でも、「あの土から芽を出したのか、、」とか、「あの水をたくさん飲んで成長したのか、、」と考えると、普段は興味のなかったバジルたちの匂いにも何かの意味を感じたくなってくる。

香りがスーっと広がったとき、僕は、彼らが挨拶をしているように感じた。
つまり、もいだ瞬間に散らばる香りは、言葉をしゃべることがない彼らなりの、自分へのメッセージのような気がしたのだ。

とはいえ、たいしたことは言ってないだろうけど、きっと、「やあ」みたいなことを伝えてくれているのではなかろうか。。

私、バジルを捥ぐ
バジル「やあ」
私、紫蘇を捥ぐ
紫蘇「やあ」
私、水菜を捥ぐ
水菜「やあ」

みたいな会話?対話?をなんとなく繰り返しながら、しばらく花壇の前でじっとしていた。

「リア充への道はコミュニケーション能力、いわゆるコミュ力(こみゅりょく)が大切」
だと何かのサイトに書いてあった気がしたが(お気に入りに追加した)、まさか今ここにきて人間を越えてバジルとコミュニケーションするとは思わなかった。。

(そういえば昔買った「HOW TO SEX読本Vol.4」にも似たようなことが書いてあった気がする。自分勝手なのはいろいろよくないのである。)

そんなことをバジルたちと楽しくしゃべりながら、いや、さすがにそれだとやばい人な気がするけれど、とにかく僕は太陽の日差しを浴びて、静かにコミュ緑(こみゅりょく)したのであった。

そして、彼らはおいしかった。食べるたびに口の中から「やあ」「やあ」とバジルが言う、紫蘇が言う。うざいぐらいである。でも嬉しい。これからは食べ物を丸呑みしないようにしようと思った。

【銀河鉄道】

銀河鉄道ツアーでは、いろいろなことを考えた。
いつもそうだけど、一週間ではとても消化できないぐらいの内容量だった。

京都公演は叡山電車の車内。
高知公演は仁淀川の真ん前。
大阪プレイベントには猫がいて、
最終日の大阪公演は小雨が降っていた。

各地では初めて会う人ばかりだったけれど、その一人一人と濃厚な旅をしたかのような、でもまたすぐどこかでバッタリ会いそうなそんな気持ちで別れた。
話しかけてくれて嬉しかったです。ありがとうございます。

そして、スタッフのみなさんにはただただ感謝でいっぱい。
ツアーを重ねるごとにパフォーマンスに集中しやすかったり、どんどん様々なことがスムーズになっていくけれど、
それはみんなが事前に環境を整えてくれているからで、ツアーごとに次々によくなっていくからなのです。心強いです。

本番は、その場でしか出せない空気をまとって、会場ごとに響きを変えて、宮沢賢治の言葉が美しく(バジルや紫蘇の葉のように!)きらきらと散らばっていく、そんな空間になったと思う。
観に来てくださった皆さんと、四人の演者と銀河クルーと各地の協力者の皆さん、すべての乗客を乗せて銀河の車両が凛々と揺れていました。

だけど、最終日の大阪公演はそれとは違った、もう一つの別の扉が開かれていた気がする。

あれは時間?何かの軸が歪んでいた。自分の体が驚くぐらい軽かった。
心斎橋大丸劇場には叡山電車が走っていた。仁淀川が流れていた。東北のめぐった街の音が溢れていた。猫やサソリやあらゆる動物が歌っていた。

ステージが終わって、挨拶をした柴田さんが泣いていた。
あのシーンを思い出すだけで僕は涙が止まらなくなる。毎日思い出す、だから毎日泣いている。まだ僕の心はあのステージにいるような、まだ立っていたいような。
朗読劇『銀河鉄道の夜』、この場所に自分が立てていることに、そのためにいろんな力をくれたすべての人に心から感謝しています。

ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。


そんな感じで銀河鉄道に乗ってる間に僕は少しだけど変わった。
その間にバジルはもっと変わった!
同じ太陽に照らされて、月に導かれて、なんかいろいろみんな一生懸命生きているんだな、と思う梅雨のベランダなのだった。

ここから金星が見えるだろうか。明星に会えるだろうか。
宮沢賢治が名付けた名前を借りて、6月28日『金星音楽団の一夜。』特設サイトがそろそろ完成です。